コラム

2024.07.30

新潟県三条市・燕市の土地価格情報!空き家の状況と対策も解説

新潟県三条市・燕市の土地価格情報!空き家の状況と対策も解説

新潟県の三条市や燕市で不動産を所有されている方の中には、「人口減少や高齢化の影響で土地の価値が下がってきているのでは?」「空き家が増えて近所の景観が悪くなってきた」といった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、「土地を売却したいと思っているが、どのような価格で売れるのかわからない」「空き家の管理や処分に困っている」など、不動産の売却に関する不安や疑問を感じている方も多いかもしれません。

そこで今回は、三条市と燕市のまちの特徴や最近の土地価格の傾向、各市の再開発情報などを紹介します。

特に、土地価格については、上昇傾向にある地点と下落傾向にある地点をピックアップして解説しますので、ご自身の不動産の価値を把握する参考になるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

三条市・燕市のまちの特徴

新潟県のほぼ中央に位置する三条市と燕市は、ともにものづくりが盛んな地域として知られています。

ここからは、それぞれの市の特徴を詳しく見ていきましょう。

三条市のまちの特徴

三条市は自然豊かで、江戸時代から金属加工業が盛んなまちです。市内には、鍛冶の技術を間近で見学したり、実際に体験したりできる「三条鍛冶道場」などの施設があります。

市内を車で移動するのは非常に便利で、日常の買い物に適した大型店舗も多数あります。一方、山間部に位置する下田郷エリアは、アウトドアレジャーの人気スポットとして知られ、温泉でゆっくり過ごすのもおすすめです。

さらに、半世紀以上前に地元住民らが運営を始めた八木スキー場は、現在では全国レベルの選手育成に力を入れており、冬季スポーツの拠点としても注目されています。

まとめると三条市は、伝統産業、豊かな自然、便利な生活環境、そしてスポーツ振興など、多様な魅力を持つまちだと言えます。

燕市のまちの特徴

燕市は、ものづくりと自然が調和したまちです。キッチン用品の生産が特に盛んで、1,700社以上の企業が集まる日本有数のものづくりのまちとして知られています。

四季折々の美しい自然も満喫でき、都会の便利さと田舎の穏やかさを兼ね備えた魅力的な環境が広がっています。

東京からは北陸自動車道や上越新幹線を使えばわずか1時間40分の距離にあり、アクセスの良さも魅力の一つです。また、医療環境は県内トップクラスを誇り、子育て支援も充実しているため、安心して暮らすことができます。

伝統を守りながらも新しい技術を取り入れる燕市は、便利さと自然、そして伝統と最先端が共存する、とても住みやすいまちと言えるでしょう。

三条市・燕市の最近の土地価格傾向

三条市の2024年公示地価平均は3万4,366円/m2で、前年からの変動率は-1.92%の下落となっています。三条市内の地点別では、上昇傾向と下落傾向の両方が見られます。

三条市の土地価格傾向

まずは三条市の土地価格傾向を紹介します。上昇傾向の3地点と下降傾向3地点を見ていきましょう。

上昇傾向3地点

三条市内で上昇傾向にある主な地点は以下の通りです。

順位 地点 地価変動率 地価 坪単価
1位 曲渕3丁目216番1 +0.79% 1万2,800円/㎡ 4万2,314円/坪
2位 塚野目字大月2171番3外 +0.66% 1万5,300円/㎡ 5万578円/坪
3位 須頃2丁目94番 +0.00%(横ばい) 7万4,900円/㎡ 24万7,603円/坪
3位(同列) 旭町2-4-43 +0.00%(横ばい) 6万8,400円/㎡ 22万6,115円/坪

これらの土地は「利便性と需要の安定性」から、需要が高く地価が高くなっていると考えられます。

また、須頃2丁目94番と旭町2-4-43は、駅からの距離や住環境の良さから、安定的な需要が維持されていると推測できるでしょう。

下降傾向3地点

一方、下落傾向にある主な地点は次のようになっています。

順位 地点 地価変動率 地価 坪単価
1位 本町3-6-21  -3.14% 4万9,400円/㎡ 16万3,305円/坪
2位 今井野新田字米出23番 -2.52% 1万1,600円/㎡ 3万8,347円/坪
3位 元町1-32 -2.38% 4万5,200円/㎡ 14万9,421円/坪

これらの地点が下降傾向である理由は、一言でいうと「利便性の低下」だと考えられます。

本町3-6-21と元町1-32は、北三条駅に比較的近いものの、空き家・空き店舗の増加や建物の老朽化など周辺環境の変化により利便性が低下し、需要が減少している可能性があります。

また、今井野新田字米出23番は、北三条駅から遠く、もともと利便性が低いため、需要が減少傾向にあると考えられます。

燕市の土地価格傾向

続いて、燕市の土地価格傾向を紹介します。こちらについても、上昇傾向の3地点と下降傾向3地点を見ていきます。

上昇傾向3地点

順位 地点 地価変動率 地価 坪単価
1位 吉田法花堂字新田前1961番1 +1.14% 1万7,700円/㎡ 5万8,512円/坪
2位 砂子塚字片向726番7 +0.96% 1万500円/㎡ 3万4,710円/坪
3位 水道町4-21-44 +0.28 3万5,800/㎡ 11万8,347円/坪

燕市内で土地価格が上昇傾向にある主な地点は上記の3カ所です。

特に吉田法花堂字新田前と砂子塚字片向の上昇率が1%前後と比較的高くなっています。

下降傾向3地点

順位 地点 地価変動率 地価 坪単価
1位 吉田中町4-15 -2.39% 2万8,600円/㎡

9万4,545円/坪

2位 宮町6-27 -2.09% 3万2,800円/㎡ 10万8,429円/坪
3位 吉田堤町2-10 -1.98% 3万4,700円/㎡ 11万4,710円/坪

一方、下降傾向が見られる主な3地点は上記の通りです。

下落率は2%前後と、燕市の公示地価平均下落率0.97%を大きく上回っています。特に吉田中町4-15は市内でも下落率が高い地点の一つです。

三条市・燕市の近況を紹介

三条市・燕市ではまちの発展と人口増加を目指し、再開発を行っています。ここではそれぞれの市が取り組む再開発について詳しく見ていきましょう。

街の再開発情報

新潟県の三条市と燕市では、様々な視点から持続可能なまちづくりを進めています。それぞれの市の再開発状況を見ていきましょう。

三条市の再開発情報

三条市は街の中心部を活性化し伝統産業を盛り上げるために、若い人たちの新しいアイデアをどんどん取り入れています。

例えば、「TREE」・「三条マルシェ」・「ギルドオフィス」といった、若者向けの施設やイベントが人気を集めています。これらを通して、街に新しい活気が生まれています。

また、三条市は、地域の伝統的なものづくりの技術を「燕三条」というブランドとして、多くの人に知ってもらおうとしています。さらに、会社を支援したり、専門学校や大学を作ったりして、次の世代に技術を伝え、地域の産業を発展させることにも力を入れています。

このように三条市は、若い人たちの新しい発想を取り入れながら、街の中心部ににぎわいを生み出し、昔からある産業を未来につないでいこうとしています。

燕市の再開発情報

燕市は、「コンパクトシティ」を目指して、いろいろな政策を進めています。「コンパクトシティ」とは、住む場所、働く場所、お店などがまとまっていて、便利な暮らしができる街のことです。

具体的には、空き家・空き地問題や区画の再編に向けて、地域の人々と協力して取り組んでいます。

また、人と町を繋げるカフェをコンセプトとした「Toko Toko」のように人々が集まって楽しく過ごせる場所を作ったり、サッカー場を新しく作ったりする計画も立てています。

さらに、災害に強い街を作るために、道路や橋などの整備にも力を入れています。特に、笠堀ダムを高くする工事では、非常に高い技術が使われており、建設業界の有名な賞である「全建賞」をもらうほど高く評価されています。

燕市は市民と行政が力を合わせて、ずっと住み続けたいと思える魅力的な街を作ろうとしているのです。

空き家状況

三条市と燕市では、人口減少や高齢化に伴い増加する空き家への対策が急務となっています。両市とも、空き家の実態把握や所有者への働きかけ、空き家バンクの活用、解体や改修への支援など、様々な取り組みを進めています。

ここからは、それぞれの市について、さらに詳しく空き家状況について解説していきます。

三条市の空き家状況

2013年の調査では、三条市の空き家率は10.9%で、今後更に増えると予想されています。このような状況の中、三条市では、空き家問題に市役所と民間が力を合わせて取り組んでいます。

例えば、空き家対策の特命職員である「空き家仕事人」を新たに採用したり、職員が直接現地を調べたりして、空き家の情報収集に力を入れています。

また、空き家バンクの物件に引っ越す人に対して、リフォームや不要な物を片付ける費用の一部を助成したり、管理が行き届いていない空き家を壊す費用の一部を助成したりしています。

こうした取り組みのおかげで、空き家に関する相談の数や、空き家の売買・賃貸の数、空き家バンクで成約した数が、近年大きく増加しました。具体的な数字は以下の表の通りです。

 

2021年度

2022年度

空き家相談件数

30件

624件

空き家流通件数

2年前の6倍

空き家バンク成約数

2年前の3倍

三条市長は、今から対策をすることが、将来の美しい三条市につながると話しています。

人口が減っていく中で、空き家問題は多くの自治体が抱えている課題です。三条市の先進的な取り組みは、他の自治体の参考になる可能性があるでしょう。

参考)「三条市空き家・空き地バンク

燕市の空き家状況

燕市の空き家の割合は、全国や新潟県と比べると低くなっています。2018年の調査では、全国は13.6%、新潟県は14.7%の空き家がありましたが、燕市は12.0%で少なくなっています。

しかし、最近の燕市の調査では、2017年からは空き家が増えてきているようです。空き家を壊す数よりも、新しくできる空き家の数の方が多く、1993年には798軒もの空き家がありました。 

そこで燕市では、様々な対策を行っています。例えば、空き家の持ち主の方の相談に乗ったり、空き家バンクで新しい使い道を見つけたり、みんなで力を合わせてまちづくりをしたりしています。 

特に、空き家バンクには、売りたい人や貸したい人からの申込みが増え、2021年までで231件もありました。そのうち137件は、無事に売れたり借り手が見つかったりしています。

そのほかにも、燕市では空き家の処分や修繕を助けるための、資金援助制度も策定されています。

参考)「燕市空き家検索サイト

市としての空き家対策

三条市と燕市では、増加する空き家への対策として、行政と民間が連携した様々な取り組みを進めています。

ここでは三条市・燕市が行っている、それぞれの空き家対策を見ていきましょう。

三条市の空き家対策

三条市では、2018年の時点で4,450戸の空き家があり、空き家率は11.7%になっています。これからも空き家は増えていくと考えられています。放っておくと、いろいろな問題が起こる可能性があるので、市としてしっかり対策を立てることが大切です。

三条市は2018年に「三条市空家等対策計画」を作りました。この計画では、空き家を増やさない、きちんと管理する、有効に使う、管理が行き届いていない空き家をなくすという4つの方針を立てて、いろいろな方法で空き家問題の改善を目指しています。

特に、市民の皆さんにわかりやすい取組を心がけています。例えば、身近な公共施設に「空き家相談ボックス」を置いて、誰でも気軽に相談できるようにしました。また、空き家の情報をウェブサイトや動画で発信するなど、市民の皆さんの理解と協力を得るための工夫をしています。

そのほかにも、移住者向けの補助金で空き家の利用を促したり、中心部の空き家を使って新しいお店の開業を応援したりと、まちづくりにもつなげています。

燕市の空き家対策

燕市でも、空き家問題に積極的に取り組んでいます。行政と民間が協力して、様々な対策を実施しており、少しずつ成果が出てきています。

具体的には、「エンディングノート」という冊子の配布や、「空き家バンク」制度の活用、空き家の改修工事や片付けの費用援助などを行っています。また、不動産屋や工務店、商工会などの専門家と連携し、空き家の持ち主のための相談会や現地調査を実施中です。

特に力を入れているのが、商店街の空き店舗対策です。リフォーム費用の援助などを通じて、新しいお店の出店を応援し、街のにぎわいを取り戻そうとしています。

こうした取り組みの結果、「空き家バンク」への登録件数や、空き家の売買・賃貸件数が増加しており、着実に前進しています。燕市の空き家対策は、他の町の手本とされるほどになりました。

燕市の経験は、全国の自治体にとって参考になると思われます。行政と民間が一体となった取り組みが、全国に広がることが期待されます。

まとめ | 三条市・燕市の不動産売却は新潟不動産買取センターへ

今回は、三条市と燕市の魅力的なまちの特徴をご紹介するとともに、最近の土地価格の傾向を詳しく解説しました。地価が上昇している地点もあれば、下落している地点もあるので、ご自身の不動産がどのあたりに位置するのかを把握できたのではないでしょうか。

また、三条市と燕市が進めているまちづくりの取り組みや、空き家対策についてもご紹介しました。人口減少という課題がある中で、土地や家を売却するかどうかは難しい判断だと思います。そのためこの記事を参考にして、より良い決断ができれば幸いです。

新潟県内で不動産の売却を検討している方は「新潟県不動産買取センター」にご相談ください。「新潟県不動産買取センター」では、新潟県内の不動産に精通した複数の企業が連携して運営しており、土地や住宅をはじめとした幅広い物件の買取実績があります。

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